【生産性向上】ChatGPTの新機能「Memory(メモリー)」の使い方について解説! | マネルト

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【生産性向上】ChatGPTの新機能「Memory(メモリー)」の使い方について解説!

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この記事を要約すると・・・

Memory(メモリー)とは「ユーザーとの会話内容を記憶できる機能」のこと
会話履歴のすべてが記憶されるわけではなく、主に「興味や好みなど自身に関することを共有したとき」「要望を伝えたとき」にMemory updatedと表示され記憶される
Memory機能を活用することで、「ショートカットキー」や「回答形式の指定」が行える

現地時間の4月29日、OpenAI社が提供する有料のChatGPT Plusユーザー向けに「Memory(メモリー)」機能が導入されました。

▶︎月額20ドルを支払っているChatGPT Plusユーザー向けに提供開始

この機能を活用するだけで、より日常業務が効率化されて生産性が向上します。

しかし、最新機能であるMemoryの使い方をまだ知らない人も多いと思いますので、この記事では「Memoryの特徴や使い方、活用方法」について解説していきます。

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ChatGPTの新機能「Memory(メモリー)」とは?

Memory(メモリー)とは「チャット内容を記憶させてパーソナライズ化する機能」のことです。

具体的には、氏名や年齢、仕事内容、目的、生成方法などの情報をチャット上で共有することによって、ChatGPTがそれらの情報を記憶し、何度も同じ情報を入力しなくても済むようになります。

ChatGPTの生成時に「Memory updated」と表示されたら、保存完了です。

なえむ
なえむ

チャット内容を覚えさせれば、同じプロンプトを繰り返し入力する手間が省けるよ〜!

Memoryの基本的な使い方

この項目では、Memoryの基本的な使い方について解説していきます。

これを知っておくだけで、ChatGPTを効果的に利用できるようになるので、ぜひチェックしてください。

情報の保存条件

Memory updatedが表示されるケースは、以下の2つです。

  • 自身に関することを共有したとき
  • 要望を伝えたとき

▶︎自身に関することを共有したとき

▶︎要望を伝えたとき

基本的にこの2条件のどちらか一方を満たしていれば、ChatGPTが伝達情報を記録します。

なえむ
なえむ

「メモして」「メモリーして」と文末に付け加えることで確実に保存されるになるから覚えておいてっ!

保存情報へのアクセス方法

Memory updatedの上にカーソルを合わせると、「保存情報(英文)」「Manage memories(記憶情報の管理画面)」の2つが表示されます。

このManage memoriesをクリックすることで、過去に保存された情報にアクセス可能です。

▶︎今までにChatGPTが記憶した内容がすべて表示される

また、ChatGPTの「Settings(設定)」から「personalization(個人向けカスタマイズ)」「Manage」を選ぶことで、管理画面にアクセスすることもできます。

ChatGPTが「不必要な情報を記録した際」「不要な情報を削除したい際」は、こちらの管理画面から削除しましょう。

Memory機能を無効化する方法

Memory機能の無効化方法には、以下の2つがあります。

  • 設定から無効化する
  • チャット画面から無効化する

設定から無効化する

設定からMemory機能をOFFにすれば、会話が記録されないようになります。

チャット画面から無効化する

画面左上にあるChatGPTのモデル選択から「Temporary Chat(一時的なチャット)」を選ぶことで、Memory機能の対象から外れたチャットを利用できます。

ここでの内容は、ChatGPTの会話履歴に残ることがなく、当然個人情報が保存されることもありません。

そのため、完全にプライベートなスレッドとなります。

Memoryの活用方法5選

Memory機能を用いた有用性の高い活用方法は、以下の5つです。

  1. ショートカットキーの記憶
  2. 最新情報の記憶
  3. 文体や言葉遣いの記憶
  4. 回答形式の記憶
  5. タスク処理手順の記憶

順番に解説していきます。

①ショートカットキーの記憶

1つ目のMemory活用方法は「ショートカットキーの記憶」です。

キーごとにプロンプトを割り振り、それをChatGPTに共有することでプロンプトを入力する手間を省けます。

記憶させたら使い方は簡単で、「アルファベット:内容」を入力するだけです。

例えば、以下の画像のような感じで活用します。

▶︎「S(summary)」は要約の役割を持つので、後述した文章をわかりやすくまとめてくれた

▶︎「I(Image)」は関連する画像を制作する役割を持つため、後述した「ChatGPT」の画像が生成された

このように、ショートカットキーさえ設定しておけば、毎回長いプロンプトを入力することなく指示が可能です。

プロンプトに結びつけるキーは、役割の頭文字に一致させると覚えやすくなります。

例えば、要約は英語で「summary」なので『S』のキーに、画像生成は「Image」なので『I」のキーに、というような感じです。

他にも以下のようなショートカットキー案があります。

  • 日本語に翻訳して
  • 英語に翻訳して
  • 小学生でも理解できる文体に変更して
  • 対話形式で説明して
  • 要点を図解化して
  • 一言でまとめて
  • 生成を続けて

この活用方法は、多用するプロンプトが多ければ多いほど真価を発揮するため、毎日のようにChatGPTを利用している方は必ず覚えておきましょう。

②最新情報の記憶

2つ目のMemory活用方法は「最新情報の記憶」です。

ChatGPTは、2023年12月までの情報をもとにテキストを生成しています。

それ以降の新しい情報については、ChatGPTが備えている「人間と同じようにWebサイトから情報収集する『Webブラウジング機能』」により、その弱点をカバーしているのが現状です。

しかし、まだWebサイト上に露出していない、あるいは、情報が少ない場合には、ブラウジングしたとしても最新情報にアクセスできない場合があります。

そこで、最新情報をMemory機能で読み込ませておくことで、鮮度の高い情報を含めた議論をいつでも交わすことが可能です。

▶︎ChatGPTに「直近のドル円の最高値がいくらか」聞いてみた。2024年4月29日に「1ドル=160円台」を記録したのでこれが正解なのだが、結果は「151円」になっているので誤り。外為どっとコムの記事を参照しているが、2023年8月に更新された古い記事から情報を抽出しているため、正答が出るわけがない。

▶︎Memory機能で「ドル円が160円台を記録したこと」を記憶させると…


▶︎ドル円が160円台を記録したことを答えるように

このようにWebブラウジング機能は古い記事の情報を採用することが多々あるため、現時点においては役に立たない場合があります。

これを避けるために、ChatGPTに新鮮な情報を記憶させておきましょう。

③文体や言葉遣いの記憶

3つ目のMemory活用方法は「文体や言葉遣いの記憶」です。

例えば、あなたがブロガーやライターでChatGPTに下書きの生成を依頼しようとすると、まずは文体を統一する必要があります。

あなたが「だ・である調」で統一しているのに対し、ChatGPTが「です・ます調」を使ってしまうと、その都度修正しなければならないからです。

そんな時に重宝するのがMemory機能で、あなたの文体を事前に共有しておけば、文章のスタイルをそのまま採用することができます。

さらに、以下の踏み込んだ内容を記憶させれば、あっという間にあなたの分身の完成です。

  • 言葉遣い、言い回し
  • 多用する言葉
  • 多用する接続詞、助動詞、動詞、副詞などの品詞

▶︎あなたが生み出す文章の特徴を箇条書きでChatGPTに伝えても良いが、すでに作成したブログの一部を読ませて特徴だけを記憶させた方が、効率的かつ抜け目なく共有できるようになる

▶︎文章を読ませただけでその性質や習性を理解し、一通りのライティングパターンを記憶した

もちろんあなたとは思考回路が異なるため、あなたが思い描く完璧な文章が生成されるわけではありません。

しかし、類似した文章に近づくことは間違いないため、修正作業がかなり楽になるでしょう。

④回答形式の記憶

4つ目のMemory活用方法は「回答形式の記憶」です。

ChatGPTが出力するスタイルを指定することで、よりあなた好みの生成結果を得られるようになります。

例えば、以下のような回答形式があります。

  • 対談
  • グラフ
  • 箇条書き
  • ナンバリング
  • タイトル(H2、H3等)

対談形式

▶︎対談形式を採用すると…↓

自分が求めている情報がどこに書かれているのかわからない未整理状態の駄文と違い、「一般的な疑問」「模範回答」がセットで生成されます。

ですので、Q&Aのように必要な情報だけを素早くキャッチアップすることが可能です。

また、対談形式にすることで、書き言葉から話し言葉に変わるため、専門的な難しい内容であっても比較的スムーズに理解できるようになります。

表形式

▶︎表形式を採用すると…↓

文字や数値を罫線で区切ることにより、難解な内容でも比較して理解につなげることができます。

淡々と文章で説明された場合はピンとこない場合も多いため、表で要点をまとめてもらった方が読解するまでの時間が短くなるでしょう。

知識修得を心がけている、多忙なビジネスパーソンにおすすめです。

⑤タスク処理手順の記憶

5つ目のMemory活用方法は「タスク処理手順の記憶」です。

複数のタスクを順番にこなすことを事前に記憶させておけば、面倒な指示を毎回することなく自動的にタスクをこなしてもらうことができます。

例えば、ユーザーが1つのキーワードを入力するだけで、SEO対策を考慮したブログ記事を完成させられる方法は、以下の通りです。

▶︎複数のタスクを順番通りにこなすよう指示

▶︎指示通り、10個のキーワードを選定したのちに記事タイトルを生成

▶︎続いてタイトルに合致した本文を生成(上記画像は本文の一部)

▶︎最後にメタディスクリプションと導入文を生成

ChatGPTが生成したタイトル・本文・メタディスクリプション・導入文のクオリティはいまいちですが、記憶させるプロンプト自体を改良すれば、より好ましい結果になるはずです。

たった2分で作成したプロンプトでこの出来栄えなので、改善していけば伸び代は十分にあると考えます。

他にも、メール文の作成アイデアの生成などで活用できるでしょう。

Memory機能のQ&A

この項目では、本文に書ききれなかったMemory機能に関する疑問について答えていきます。

Custom Instructions(カスタム命令)との違いとは?

Custom Instructions(カスタム命令)とは、Memory機能よりも前に実装された「ユーザーの特徴や目的を事前に伝えて、ChatGPTの生成回答をより個人に最適化する機能のこと」です。

回答形式やタスク処理手順などは、Memory機能でなくとも、以前から存在するCustom Instructionsで実行できます。

それでは、これらの機能にはどのような違いがあるのでしょうか?

両者の違いについて、ChatGPT本人に聞いてみました。

さらに、OpenAI Help Centerの回答がこちらです。

細かな違いはあれど、どちらも「同じ性質を持つ機能」であることが伺えます。

1点違いを挙げるなら、Custom Instructionsが「ユーザーが意図して情報共有する機能」なのに対し、Memoryが「意図的に情報共有できるだけでなく、過去の会話履歴から役立つ情報を自動的に保存する機能」な点です。

ユーザーの嗜好が会話に登場した際は、「メモして」と伝えなくても勝手に記憶してくれるため、人間同士の会話のように時間が経つにつれて中身がアップデートされていきます。

この点が、Custom InstructionsとMemoryの違いです。

GPTsとMemory機能の違いとは?

GPTs「一つの分野に特化した誰でも簡単にオリジナルのChatGPTを作れる機能のこと」です。

複雑で階層のあるタスクを自動的に実行したり、特定のファイルを読み込ませたり、はたまた外部のAPIと連携したりできます。

Memory機能はタスク処理の自動化といった簡単な要望には答えられますが、GPTsで実行できる高度な機能には対応していません。

また、作成したGPTsは全世界に共有することもチームメンバーに共有することもできますが、Memory機能は個人のチャットにしか適用されないため、使い勝手がかなり異なります。

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なえむ
なえむ

GPTsは、役割に応じたさまざまな専門家を作成できるけど、Memory機能で色々な機能を持たせようとすると、競合機能が邪魔をして期待通りに動作しなくなるんだよね〜。例えば、「表でまとめること」と「対談形式でまとめること」を同時に実現したくても、後から追加された対談形式の機能に上書きされちゃうんだよね…。GPTsなら、そもそも独立した二つのChatGPTに別々の機能を搭載できるから問題なく利用できるんだけどね!

こちまる
こちまる

でもその分GPTsは作成に時間がかかるから、すぐに機能を追加できるMemoryとうまく使い分けるのだっ!

Memory機能のデメリットとは?

Memory機能のデメリットは「管理が大変な点」です。

Custom Instructionsの機能と役割が被っているがために、両者に追加された情報が重複して、意図しない回答結果になる恐れがあります。

例えば、Custom Instructionsに「英語の画像を共有した際は日本語に翻訳した状態で情報を抽出して」と追加したとします。

その後、「英語の画像を共有した際は韓国語に翻訳した状態で情報を抽出して」という要望がMemory機能に記憶されていたら、競合する要望によって齟齬が生じてしまうのです。

これは極端な例でわかりやすいですが、Memoryを活用していくうちに予想外なものが競合として目的の効果を阻む恐れがあります。

そのため、適宜、不要な機能を削除していくことが求められます。

Memoryに追加した個人情報はAIモデルの学習対象データに含まれますか?

結論から言うと、含まれます。

OpenAI Help Centerにて、

ChatGPTに提供した思い出などのコンテンツを、すべての人のためのモデルを改善するために使用することがあります。

と明示されているからです。

ただし、設定から変更すればモデルのトレーニングに使用されることなく、完全にプライベートの状態でChatGPTを利用できるはずです。

▶︎設定(Settings)→データ管理(Data controls)→全員のためにモデルを改善する(Improve the model for everyone)

▶︎モデルの改善をOFFにすればOK

なお、チームプランやエンタープライズプランの場合は、入力した情報がデータ学習に使われることはありません。

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