FXのロスカット(強制決済)とは?意味や特徴、計算方法についてわかりやすく解説! | マネルト

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FXのロスカット(強制決済)とは?意味や特徴、計算方法についてわかりやすく解説!

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この記事を要約すると・・・

ロスカットとは「一定の損失に達した際に強制的に保有ポジションが決済される仕組み」のこと
要は、FX会社が想定以上のマイナスを防いでくれる投資家保護のための機能
土日などFX会社が休日の場合は、ロスカットが執行されないので注意が必要

世界中の外貨を売買して利益を狙う「FX(外国為替証拠金取引)」。

初心者がFXの勉強を始めるにあたって、覚えておくべき内容の一つに「ロスカット」があります。

なんとなく聞いたことはあるかもしれませんが、詳細な仕組みやメリット・デメリットを把握していない方もまだまだ多いと思いますので、この記事では「ロスカットの特徴」について解説していきます。

早くFX取引をおこなって資産形成を進めたい気持ちもわかりますが、まずはリスクを減らす仕組みについて理解しておくことが大切です。

FXの基礎知識を身に付けたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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ロスカットとは?

ロスカット(強制決済)とは「投資家が保有するポジションが一定の損失額に達した時に、そのポジションを強制的に決済する仕組みのこと」です。

これは、投資家の損失をある程度の範囲内に留めるために重要な役割を果たします。

具体的には、投資家が予測していた方向とは逆に相場が動き、損失が膨らんだ場合にロスカットが自動的に発動し、それ以上の損失拡大を防ぐのです。

ロスカットは、特に初心者の投資家を救う機能となっています。

FX市場は非常に変動が激しく、一瞬で大きな価格変動が起こることがあります。

そのため、常に相場を監視することは難しく、予想外の動きに対するリスクを管理する手段としてロスカットが必要なのです。

さらに、ロスカットは投資家が過度なリスクを取らないようにするための自己規律の一部でもあります。

多くの経験豊富なトレーダーは、取引戦略の一環としてロスカットを設定し、それを厳守することで、長期的な成功を目指しています。

万が一ロスカットがなければ、損失が膨らみ続け、最終的には投資資金のすべてを失うリスクが高まるので重要な機能と言えるでしょう。

なえむ
なえむ

もしロスカットがなければ、誰も損失を防いでくれずに含み損が増えていくから恐ろしいよね〜。

ロスカットの目的と役割

ロスカットの主な目的は「投資家の資産を保護し、想定以上の損失を回避すること」です。

FX市場は非常に流動的で、予測不可能な価格変動が頻繁に起こります。

こうした市場環境において、ロスカットは重要なセーフティネットとなるのです。

ロスカットの役割は単なる損失の防止だけでなく、投資家が計画的に取引を行うためのツールでもあります。

まず、ロスカットは投資家の心理的な負担を軽減します。

市場が急激に変動した場合、投資家はパニックに陥りやすくなります。

このような状況下においては冷静な判断を下すことは難しく、感情的な取引が行われることが多いです。

しかし、ロスカットを設定しておけば、あらかじめ決めた範囲内で損失が自動的に確定されるため、投資家は冷静さを保ちやすくなります。

また、リスクを一定の範囲内に抑えることで、投資家は計画的に取引を行うことができ、長期的な投資戦略を遂行するための基盤を築くことができます。

さらに、ロスカットは投資家が予期せぬ市場変動に対処するための防御策でもあります。

例えば、経済指標の発表地政学的なリスクなど、予測が難しいイベントが発生した場合でも、ロスカットが設定されていれば、一定の損失でポジションをクローズでき、資産を守ることができます。

ロスカットが発動する仕組み

ロスカットが発動する仕組みの中心には、ロスカットレベル(=ロスカット水準)の設定があります。

ロスカットレベルは、取引を行うFX会社が設定する基準であり、口座残高が一定の割合以下に減少した際にロスカットが実行されます。

例えば、証拠金維持率が100%を下回った場合、追加証拠金(追証/マージンコール)が要求されますが、これに対応できない場合は証拠金維持率がロスカットレベルに達した時点で、全てのポジションが強制決済されます。

これにより、投資家の損失が口座の資金以上に膨らむことを防ぎます。

なえむ
なえむ

マージンコールは基本的に「営業日の午前7時ごろ」に発令されるよっ!

FX会社マージンコール判定基準
インヴァスト証券
証拠金維持率75%未満
DMM FX証拠金維持率100%未満
GMO外貨証拠金維持率100%未満
GMOクリック証券証拠金維持率100%未満
auカブコムFX証拠金維持率100%未満
LIGHT FX
証拠金維持率110%未満
みんなのFX証拠金維持率110%未満
ヒロセ通商
証拠金維持率200%未満
外為どっとコム証拠金維持率200%未満
外為オンラインマージンコールなし
FXプライムbyGMOマージンコールなし
SBI FXトレードマージンコールなし

また、投資家自身がロスカットレベルを設定することも可能です。

例えば、FX会社の外為どっとコムでは「100%〜50%(10%刻み)」で自由に変更できます。

自己設定のロスカットレベルを使うことで、投資家は自分のリスク許容度に応じたリスク管理を行うことが可能です。

この場合、適切なリスク管理を行うためには、市場のボラティリティを考慮した上で、ロスカットレベルを慎重に設定することが重要です。

こちまる
こちまる

FX会社によってロスカットレベルは違うから、取引前によく確認しておくのだっ!

ロスカットが発動するタイミング

ロスカットが発動するタイミングは、投資家の取引条件やマーケットの状況によって異なりますが、一般的には以下のような状況でロスカットが発動します。

  • 急激な相場変動
    市場が急速に変動し、価格が短時間で大幅に動いた場合、評価損が一気に拡大し、ロスカットレベルに達することがあります。このような場合はロスカットが即座に発動し、ポジションが強制決済されます。
  • 証拠金の減少
    ポジションの評価損が大きくなり、口座の証拠金が減少することで、ロスカットレベルを下回った場合です。評価損が拡大すると、証拠金維持率(※)が低下し、設定されたロスカットレベルに達すると強制決済が行われます。
  • マージンコールの無視
    マージンコール(追加証拠金の要求)に対して適切に対応しなかった場合も、ロスカットが発動します。追加証拠金を入金しないまま評価損が拡大すると、証拠金維持率が低下し、ロスカットが実行されます。
    ロスカットは、投資家がさらに大きな損失を被ることを防ぐための最後の手段として機能します。したがって、ロスカットが発動する前に、常に自分のポジションと証拠金維持率を監視し、必要に応じてリスク管理を行うことが重要です。また、ロスカットが発動することで市場から強制的に退場させられるリスクも理解し、それを防ぐために適切なリスク管理を行うことが求められます。

※ 証拠金維持率とは「現在の口座残高が必要証拠金に対してどれだけの割合を保っているかを示す割合」のこと

ロスカットが発動するタイミングを知らなければ、勝手に保有ポジションが決済されて困惑してしまうため、必ず覚えておきましょう。

また、ロスカットは万能な機能ではない点に注意が必要です。

急激な相場の変動により「ロスカットが間に合わない場合」もあります。

その場合、マイナス分は自己負担となるため、ロスカットを信用しすぎた取引は控えておくべきでしょう。

また、土日などでFX会社が休日の場合はロスカットが発動されません。

ロスカットが機能しないことにより損失が拡大し、借金を背負う羽目になることも考えられますので、「ロスカットに頼りすぎない」「余裕をもった取引」を心がけるようにしましょう。

なえむ
なえむ

ちなみに、マージンコールは登録メアド宛に届くよ!メールで通知されるかどうかを、事前にFXサービスの設定から確認しておこうねっ!

ロスカットのメリットとデメリット

ロスカットは、想定外の損失を防ぎあなたの大事な資産を守る機能を持ちます。

ただしこれは一長一短で、時にはデメリットになりうることもあります。

そこでこの項目では「ロスカットのメリット・デメリット」について解説していきます。

ロスカットのメリット

ロスカットの最大のメリットは、「リスク管理と損失の最小化」です。

FX取引においては、相場が予測と逆方向に動いた場合に、損失を限定することが重要です。

ロスカットはこの目的を達成するための効果的なツールとなっています。

以下に具体的なロスカットの利点を挙げます。

  • 損失の限定
    ロスカットを設定することで、投資家は損失が一定の範囲内に収まるように自動的にポジションをクローズできます。これにより、予期せぬ大きな損失を避けることができます。
  • 心理的負担の軽減
    相場が急変した際、投資家は冷静な判断を下すことが難しくなります。しかし、ロスカットが設定されていれば、一定の損失でポジションが自動的に決済されるため、投資家は慌てることなく冷静に対処することができます。これにより、感情的な取引を避け、計画的な取引を継続することが可能です。
  • 資金管理の一環
    ロスカットは資金管理の一環としても有効です。ポジションサイズや取引のレバレッジを考慮しながら、ロスカットを適切に設定することで、投資家は自分の資金を効率的に運用することができます。これにより、長期的な投資戦略の実行が容易になります。

ロスカットには上記のように様々なメリットがありますが、理想は「ロスカットに頼らない投資」です。

ロスカットはあくまで最悪の事態を防ぐためのツールです。

最悪の事態は防げてはいるものの、「短時間で損失が膨らんでしまった」ことには変わりありません。

それよりも、自身で損切りラインを設定し、より損失を少なくすることを意識すべきです。

損切りとは「含み損を抱えている段階で投資家自身がポジションを決済すること」を指します。

もしかしたら上昇トレンドに転じて回復するかもしれない、損失を確定させたくないからもう少し様子を見よう、などと特に初心者は考えがちですが、希望的観測で投資を継続することはおすすめできません。

それよりも現時点の少ない損失で決済を確定させた後に、反省点を明確化し、次につなげることが大切であると言えるでしょう。

投資家は自分のリスク許容度や市場の状況に応じて、柔軟にロスカットの設定を見直し、適切なリスク管理を実践することが求められます。

ロスカットのデメリット

一方で、ロスカットにはデメリットも存在します。

これらのデメリットを理解し、FX取引に臨むことが重要です。

  • 予期せぬ損失
    相場が一時的に急変した際、予期せぬタイミングでロスカットが発動し、損失が確定することがあります。例えば、突発的なニュースや経済指標の発表などにより、相場が一時的に急落した場合、ロスカットが発動してしまうことがあります。このような状況では、その後に相場が回復したとしても、ロスカットによって損失が確定してしまうため、投資家は悔しい思いをすることがあります。
  • スワップポイントを獲得できなくなる
    ロスカットが発動することで、投資家の意図しないタイミングでポジションが強制的に決済されるリスクがあります。これにより、計画通りのトレードができなくなることがあります。例えば、スワップポイント狙いの長期投資を計画していたにもかかわらず、ロスカットが原因で利益を逃す恐れがあるのです。ロスカットによって強制的にポジションが閉じられると、投資家の戦略が中断され、再びポジションを構築するためのコストや時間が必要となることがあります。

ロスカットが原因で、期待していたスワップポイントが得られなくなってしまうのはよくある話です。

こうならないためにも「証拠金維持率」を注視しておく必要があります。

ロスカットの対象にならないよう、常に余裕のある残高状況にしておきましょう。

証拠金維持率の計算方法

証拠金維持率の計算方法は、以下のとおりです。

  1. 為替レート×取引数量÷レバレッジ=「必要証拠金」
  2. (純資産額-注文証拠金)÷必要証拠金×100=「証拠金維持率」

▶︎引用元:DMM FX「証拠金維持率とはなんですか?

DMM FXの場合は、証拠金維持率が100%を下回った段階で「追加証拠金(追証)」が発生します。

追証が発生した場合は、定められた期日までに

  • 口座に資金を入金して純資産額と証拠金維持率を高める
  • 保有ポジションの一部を決済して証拠金維持率を高める

必要があります。

もし追証を実行せずに証拠金維持率が50%を下回ると、強制的にロスカットが執行されてしまうので注意しておきましょう。

ロスカットのまとめ

この記事では、FXのロスカットについて解説してきました。

  • ロスカットとは「保有ポジションが一定水準の損失額に達した際に強制的に決済される仕組み」のこと
  • ロスカットをわかりやすく説明すれば、FXにおけるセーフティネットのこと
  • ロスカットレベルは自分で設定することも可能
  • ロスカットと損切りの違いは「FX会社が決済するのか、自分自身で判断して決済するのか」になる
  • ロスカットされたら全ての保有ポジションが決済され、未約定の注文も解消される
  • ロスカットのメリットは「意図しない損失を防ぐ点」で、デメリットは「強制決済により本来得られたはずの利益を失う点」が挙げられる
  • 証拠金維持率の計算方法は「(純資産額-注文証拠金)÷必要証拠金×100=証拠金維持率」となっている
  • 土日などFX会社が休みの日はロスカットが執行されないので注意する

FXは投資家保護のための心強い機能ではありますが、時には投資家に不利益をもたらす機能に変貌することもあります。

「ロスカットがあるから安心!」と思っていると足元を掬われることもあるため、ロスカットのメリット・デメリットや仕組みを十分に理解し、FX取引に臨むことが大切です。

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