画像生成AIサービス「ImageFX」は商用利用できる?著作権はどうなる? | マネルト

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画像生成AIサービス「ImageFX」は商用利用できる?著作権はどうなる?

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この記事を要約すると・・・

Googleの利用規約には、ImageFXで生成した画像の商用利用について言及されていない
ImageFXで生成した作品は、基本的に著作物として認められない。ただし、思想・感情を創作的に表現するための道具としてImageFXを活用すれば、認められる可能性があると考えられている
他人の著作権を侵害しないように、「類似性」「依拠性」に注意しながらImageFXで画像を生成すべき

DALL-E3やStable Diffusionといった画像生成AIが席巻する中、高性能な画像生成AIサービス「ImageFX」が全世界で注目され始めています。

実写風の画像生成が得意な本サービスは、完全無料で利用できる上に、わずか10秒ほどで一度に四枚も生成可能です。

嗅覚の鋭いビジネスパーソンなら、本サービスの利用を検討する方も多いのではないでしょうか。

しかしそんな中、「商用利用の可否」「生成した画像の著作権はどうなるのか?」などが気になり、なかなか一歩を踏み出せない人もいるはずです。

そこで本記事では、ImageFXの商用利用や著作権問題について解説していきます。

ImageFXを利用する上で知っておくべき情報をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。

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ImageFXの商用利用について

ImageFXの商用利用については、2024年10月時点においてGoogleの利用規約などに記載されていません。

そもそも商用利用とは「営利目的でコンテンツを使用すること」を意味し、例えば生成した画像を直接販売したり、企業の広告に画像を掲載したりする行為が該当します。

利用規約に明記されていないから「商用利用OK」だと判断し、勝手に上記のような行いをすると、著作権侵害に該当する恐れがあります。

したがって、商用利用は避けた方が無難と言えるでしょう。

自分が撮影した写真だと主張してもバレる?

本当はImageFXで生成した写真にもかかわらず、区別がつきづらいのを良いことに、「これは私が撮影した一枚です。著作権は私が有します」と主張しても簡単にバレます。

なぜなら、ImageFXで生成した画像には「SynthID(シンセアイディー)」が付与されるからです。

SynthIDとは「視覚的に認識できない電子透かしを画像に組み込む技術のこと」です。

人間の目からSynthIDを視認することはできませんが、Googleのツールからは識別することができます。

これにより、「AIが生成したコンテンツ」「人間が生成したコンテンツ」を区別することが可能です。

ということは、いくらあなたが自作であると主張しようが、真相は筒抜けの状態で、すぐに見破られるということになります。

従来の透かしは、画像の一部をトリミングしたり透かしに上塗りしたりすることでバレにくくできました。

しかしSynthIDは、複雑な編集・加工を施しても透かしを検出できるよう設計しているため、不正することは難しいでしょう。

ImageFXの著作権について

まず大前提として、著作権とは「人間の思想や感情が創作的に表現された文芸や美術などの『著作物』を保護する権利のこと」です。

具体的には、公表権や同一性保持権などを含む「著作者人格権」や、複製権や公衆送信権、譲渡権、翻訳権・翻案権などを含む「著作権」の2つで、人格的な権利と財産的な権利を守ります。

一般的には、何らかの形式的手続きをとらなくとも、著作物を創作した時点で著作者に対して「著作権」が発生します。

それでは、ImageFXで生成した画像には著作権が発生するのでしょうか。

詳しくみていきましょう。

ImageFXで生み出した作品は「著作物」に該当するのか?

文化庁が2023年6月に公開した「令和5年度 著作権セミナー:AIと著作権」によると、「生成AIが自律的に生成した作品は著作物として認められないのが基本」とされています。

ただし、人間が思想・感情を創作するための“道具”として生成AIを使用し、それが認められれば、画像を生成したユーザーが著作者になると考えられています。

具体的には、以下のとおりです。

  • <著作物に該当しない可能性のある画像>
    「人間が全く指示を与えない」もしくは「簡単な指示を与えただけ」で生成されたもの
  • <著作物に該当する可能性のある画像>
    「創作意図」があり、「創作的寄与」を行い生成したもの。

※ 創作意図は「初期段階で『思想感情といった個性が表現された結果物を作る』という程度の意図」があれば足りると考えられており、創作的寄与は「『プロンプトの入力から対話形式で各種の処理までをおこない、最終的に生成された画像の中から作品として固定する』といった一連の流れを総合的に評価」する必要があると考えられている

とはいえ、本資料内では、「○○であればセーフ」「○○だとアウト」というような“断定的な発言”は一切なく、あくまで「○○と考えられる」といった表現に止まっています。

要は、文化庁も検討段階であり、個々の事例に応じてその都度判断しなければならないということです。

一定の指針こそあるものの、絶対的なものではないため、今後の文化庁の裁定に注目しておきましょう。

著作物に該当しない場合

もしImageFXで生成した作品が「著作物」に該当しない場合、著作者のみ与えられるさまざまな権利を主張できなくなります。

つまり、第三者があなたの画像を無断で使用したとしても、それを権利侵害として咎めることができなくなるのです。

本来、他者が著作権を有する作品を使用する場合には、

  1. 著作者から使用許可を得ている
  2. 権利制限規定に該当する(私的使用のための複製、教育機関における複製などの例外的ケース)

どちらか一方の条件を満たす必要があります。

もしこれを満たさずに、

  • 他者の著作物
  • 他者の著作物に類似・依拠した作品

を勝手に使用すると、著作権侵害に該当し、刑事裁判や民事裁判に発展する可能性があります。

  • <刑事裁判の場合>
    10年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金、またはその併科(法人は3億円以下の罰金)
  • <民事裁判の場合>
    侵害行為の停止・予防措置の請求、および損害の賠償請求など

しかし、あなたがImageFXを活用して生み出した作品が著作物に該当しなければ、侵害されたと思われていたものが侵害でなくなります。

その結果、あなたの作品を無断で使用されたとしても法的責任を追求できなくなるのです。

既存の著作物の権利を侵害した場合

他方で、あなたが著作者になるどころか、著作権侵害者になる恐れもあります。

それは、「既存の著作物との類似性・依拠性がImageFX生成画像に認められたとき」です。

※ 著作者から許諾を得た場合や権利制限規定に該当する場合を除く

要は、あなたがオリジナルだと思っていた作品が、盗作やパクリとして知らず知らずに他者の権利を侵害していたケースです。

例えば、ポケモンに登場するサトシやピカチュウに酷似したイラストを用いて、無断で漫画を販売する行為は著作権法違反に該当します。

ただし、イラスト同士が似ているからといって必ずしも権利侵害になるとは限りません。

既存の著作物との「類似性」「依拠性」があると認められて、初めて侵害したと認定されます。

もし不安な方は、次の項目で紹介する対策方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。

著作権問題を回避するための方法

どうせImageFXを使用するのならば、著作物として認められる画像を生成するだけでなく、他人の著作権を侵害しない対策をとり入れるべきです。

以下で紹介する2つの対策が必ずしも効力を発揮するとは限りませんが、何もしないよりかはリスクヘッジに繋がると考えますので、ぜひ頭にいれておいてください。

  • <著作物・著作者として認められるためにすべきこと>
    思想感情を表現するためにImageFXを“道具”として活用する。「創作意図」や「創作的寄与」があったと客観的に認められるように、作品として固定するまでの一連の過程を重要視する
  • <既存の著作物に対する権利侵害を未然に防ぐためにすべきこと>
    WebブラウザであるGoogleChromeの機能「Googleレンズで検索」を活用し、類似画像を事前にチェックしておく。似ている画像があれば、全く異なる画像になるよう画像を1から作り直す

「Googleレンズで検索」を使うためには、まずGoogleChromeをDLする必要があります。

次に、ChromeからImageFXを開いて画像を生成します。

最後に、画像上で右クリックを押すと「Googleレンズで検索」が表示されるので、それをクリックするだけです。

すると画面右側に「類似画像」が一覧で表示されます。

著作権侵害を疑われたくない方は、少しでも似ている画像があれば使用しないことをおすすめします。

作成意図と照らし合わせつつ全く異なる画像となるよう、プロンプトの内容を見直し、その都度修正を加えて再生成を繰り返しましょう。

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