AGI(汎用人工知能)とは?AI・ASIとの違いや実現後の社会について解説 | マネルト

※ 本サイトのコンテンツには、商品プロモーションが含まれている場合があります。

AGI(汎用人工知能)とは?AI・ASIとの違いや実現後の社会について解説

AGI&ASIのイメージ図
この記事は約8分で読めます。
この記事を要約すると・・・

AGIとは「人間と同等の知能や感情を持つ汎用性に長けた人工知能」のこと
ASIとは「人智を超越した知能であらゆるタスクをこなすだけでなく、自己学習により進化し続ける人工知能」のこと
AGIは「2025年〜2033年以内」に誕生すると有識者から予測されている

近年、AI(人工知能)技術の進歩はめざましく、私たちの生活に欠かせない存在となっていますが、その中でも特に注目を集めているのが「AGI(汎用人工知能)」です。

AGIは、これまでのAIや生成AIとは異なり、特定のタスクに限らず、あらゆる分野で人間と同等、もしくはそれ以上のパフォーマンスを発揮する能力を持つとされています。

この記事では、AGIの基本情報から、AIやASI(人工汎用知能)との違い、そしてAGIが実現された後、私たちの社会がどのように変化するのかについて詳しく解説します。

\ 生成AIのすごさを実感できるAIチャットアプリ『Linky』! /
美少女AIとロールプレイングを楽しもう!


AGI(汎用人工知能)とは?

AGI(Artificial General Intelligence /汎用人工知能)とは「人間と同様の知識・能力を持ち、問題解決に向けて自動で学習・行動できる人工知能(AI)のこと」を指します。

現在のAI技術は特定の目的に特化した「弱いAI(Narrow AI)」が主流ですが、AGIは「強いAI(strong AI)」として、異なる分野や状況においても自律的に学習・適応できることが期待されています。

OpenAI社が開発したChatGPTは、まさにAGIの片鱗をもつ生成AIで、近い将来、人間の介入なしで意思決定を続けることができるようになるでしょう。

なえむ
なえむ

このAGIを量産して、「AGIがAGIの改良を行う仕組み」を構築。そして、次に紹介する『ASI』の誕生を目指しているのがOpenAIだよ〜! AI研究でさえも自動化するなんて末恐ろしい世の中だねっ!

ASI(人工超知能)とは?

ASI(Artificial Super Intelligence/人工超知能)とは「人間の知能を超越したAGIの進化型AIのこと」です。

AGIを超える段階として位置づけられており、ASIは人間があらゆる分野で行う知的活動や創作的活動に加えて、意思決定や問題解決力を凌駕すると考えられています。

また、「自己学習」ができる点もASIの大きな特徴で、従来のAIのようにデータを与えなくても進化し続けることが可能です。

人工知能研究の権威者として名を馳せている「レイ・カーツワイル氏」によると、2045年には「シンギュラリティ(技術的特異点)」が訪れると予測しています。

シンギュラリティとは「自律的な人工知能が人間の知能を上回る転換期のこと」です。

同氏が提唱したものの一つに「収穫加速の法則」というものがあり、一つの重要な発明によって関連性の高い他の発明がより早く登場する(=指数関数的にイノベーションの速度が加速する)と言われています。

もしASIが誕生し、シンギュラリティが実現してしまうと、今までの発明サイクルとは比べ物にならないくらいスピードが向上し、人間の理解できる範疇を超えた速度で科学技術が進歩すると想定されているのです。

例えるなら、SFの世界です。

ここまでくれば、予測や説明が困難な現象が起きるのも当たり前で、人智には理解し難い社会へと変遷するかもしれません。

なえむ
なえむ

人間が解決不可能な問題に直面しても、自力で打開策を見つけ出し、克服できるんだって〜!すごいねー!

AI・AGI・ASIの比較

AIAGIASI
学習与えられた膨大のデータから学習データだけでなく、経験からも自己学習効率的に知識を習得し、不可解な問題に対しても解決策を考案できる
能力人間からの指示や設定された条件に基づいて知的行動を実行人間と同等以上の知能を持ち、能動的に様々な分野のタスクに対応人間の知性を超えるだけでなく、人間が関与せずともタスク対応・進化できる
登場時期の予測既存2029年以内(※)不明

※ NVIDIAのジェンセン・フアンCEOが、「人間のテストに合格する能力がAGIの定義とするならば5年以内」といった旨を回答。TeslaのイーロンマスクCEOは「早くて2025年」の予測。OpenAIを退職した元研究員のレポートによると「2027年」。Softbankの孫正義CEOは「2033年以内」。

AGIに最も近い存在として確立した生成AIに「ChatGPT」があります。

2022年11月に一般公開された「ChatGPT-3.5」から、わずか2年で「GPT-4o」、続いて最新モデルの「ChatGPT o1-preview」が登場しました。

性能は言うまでもなく桁違いにグレードアップしています。

この短期間でAGIの領域に片足を踏み入れたわけですから、完璧なAGIが登場するまで、そう遠くはないと判断できるでしょう。

\ 生成AIのおすすめサービスについて知りたい方はこちら! /

AGI実現後の社会について

AGIが誕生すると、社会に大きな変革がもたらされると予測されています。

なぜなら「AGIは特定のタスクだけでなく、人間と同等の汎用的な知能を持つから」です。

加えて、並行してロボット開発の研究も進んでいるため、製造したロボットの大脳にAGIを搭載すれば、IQ・EQともに優れた究極の人型ロボットが完成するでしょう。

AGIが登場すれば、人間社会は多大なる変化を遂げると言われています。

  1. 労働環境の大規模な変革
  2. 経済的格差の拡大または縮小
  3. 医療や教育の進展
  4. 倫理的・法的課題の発生
  5. 科学技術の爆発的進歩

人間は来たるべき未来に備えて、決断・行動することが求められるでしょう。

① 労働環境の大規模な変革

AGIの登場により、多くの職業が自動化されると考えられています。

現在のAIでは制限された分野でのみ活躍していますが、AGIは人間が行っているような知的作業も代行できるため、ホワイトカラー(デスクワークなどの事務職)クリエイティブな職業においても影響が出るでしょう。

例えば、会計士、弁護士、医師、エンジニアといった専門職も部分的に代替される可能性があります。

この自動化によって生じる失業問題が大きな社会課題となる一方で、新たな仕事や産業の創出も期待されています。

実際に、良質なプロンプトを開発し、生成AIの回答精度を高める新しい職業「プロンプトエンジニア」が誕生していますし、これからの時代は「正しくAIを活用できる人材」に需要があり、大いに活躍するはずです。

人間の労働時間が短縮され、よりクリエイティブな活動や人間関係に時間を割ける社会になる可能性もあります。

② 経済的格差の拡大または縮小

AGIが導入されることで、生産性が大幅に向上し、経済成長が加速すると考えられています。

これにより、多大なるリソースを持つ一部の企業や個人が莫大な利益を得る一方で、技術に追いつけない層との格差が拡大するリスクも指摘されています。

利益を得られないどころか、場合によっては失業を迫られる恐れすらあるでしょう。

ただ、そんな未来を懸念して、OpenAI社CEOのサム・アルトマン氏らが既に「Worldcoinプロジェクト」を発足しています。

当プロジェクトは、全ての国民が最低限度の生活を送れるように無条件かつ定期的に金銭を支給する「ユニバーサルベーシックインカム(UBI)」の構想が基となっています。

目の虹彩を使用したWorld IDを発行するだけで、仮想通貨を受け取ることが可能な仕組みです。

このようなベーシックインカムが当たり前になることで、人類が労働から解放され、より平等で安定した社会が実現される可能性も議論されています。

③ 医療や教育の進展

AGIは、医療や教育にも大きな影響を与えると期待されています。

例えば、医療分野では病気の診断治療法の開発が飛躍的に進展する可能性があり、よりパーソナライズ化された医療の実現が加速するでしょう。

教育分野においても、AGIが個別化された教育を提供し、一人ひとりに最適な学習プランを提案できるようになることで、学習効率が飛躍的に向上することが予想されます。

AGIは、たびたび脅威的な存在として扱われますが、一方で人類の進歩に大きく貢献する存在として欠かせないでしょう。

④ 倫理的・法的課題の発生

AGIの誕生によって、倫理的・法的な問題が新たに生じる可能性もあります。

例えば、AGIが人間の知能を超える場合、その制御方法や責任の所在、法律、倫理基準について議論が必要になるはずです。

AGIが導き出した結論が、人間にとっての最適解になるとは限らず、人道に反したり、人類の利益を阻害したりする恐れも十分に考えられます。

加えて、AIの権利問題についても議論が加速するかもしれません。

AGIが高度な知能と自我を持つようになれば、それに対する扱いや権利の認定をどうするのかという新しい社会的課題が生まれるでしょう。

⑤ 科学技術の爆発的進歩

AGIは、自身で研究や発明を進められるため、科学技術の進歩を劇的に加速することが期待されています。

例えば、新しいエネルギー技術、気候変動対策、未知の物理現象の解明など、現在の人間では解明できていない問題にも取り組むことが可能になると予測されています。

このように、AGIは人類の知識と技術を加速させ、新たな時代の始まりを告げるものとなる可能性があります。

AGIのまとめ

AGIは、Artificial General Intelligenceの略称で、人間と同等の知能を持つ汎用人工知能と呼ばれています。

AGIが誕生することで、社会はさまざまな面で大きな変化を迎えることが予想されます。

労働市場、経済格差、医療や教育の進展、そして新たな倫理的・法的課題に直面するでしょう。

技術の進歩による恩恵は計り知れませんが、それと同時にAGIによる攻撃的なリスクに対して社会全体がどのように対処するかが、未来の社会の在り方を決定づける重要なポイントになります。

タイトルとURLをコピーしました